問題 (聖光学院中学 2008年 受験問題 社会) 難易度★★
人工衛星から、夜となっているときの地球を見ると、アメリカや
ヨーロッパ、日本などの先進国といわれる地域は、明るく輝いて
見えるそうです。それは、夜間でも明るい照明によって照らされ、
昼とさほど変わらぬ生活ができるようにしているからです。
しかし、約100年前の世界では事情が全く異なります。人類が
明るい夜を過ごせるようになったのは、アメリカの発明家[ 1 ]
が電灯を実用化して以来です。それ以前の長い期間、人類は
物質を燃焼させて得られる灯りだけが照明でした。
日本の江戸時代の人々の生活を考えてみても、人々は夜暗く
なると眠り、日の出とともに活動するのが普通で、夜にどうしても
活動しなければならないときは、石などで造った台の上で、油を
多く含んだ松の根などを燃やしたり、外ではかがり火や、①松明
などを灯りとしました。一般の人々に灯りが広まっていくのは、
[ 2 ]の栽培が行われ、灯りのための油が多く供給されるように
なって以後のことです。油に灯芯(とうしん)といわれるものをひたし
その先端(せんたん)に火をつけて灯りとしたのです。しかし、この
灯りは風に弱かったので、木や鉄の枠(わく)の周囲に紙をはり、
風よけとした②行灯が多く用いられました。
油以外の灯りとしては、ろうそくがありましたが、油より高価で、
初めのうちは裕福(ゆうふく)な人々しか用いることができません
でした。しかし、江戸時代の後半になると、その需要も高まり、
原料となる[ A ] の栽培がさかんになりました。
問1 [ 1 ]、[ 2 ]にあてはまる人名、語句を答えなさい。
問2 下線部①、②の読み方を答えなさい。
問3 文中の[ A ]に入る植物名を、次のア~エから選びなさい。
ア.ハゼ イ.クワ ウ.ワタ エ.ベニバナ
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