グラフを読む 第34問 (開成中学 受験問題 2020年(令和2年度) 算数)
問題 (開成中学 受験問題 2020年 算数)
難易度★★★
まっすぐ進む2つのロボットAとBがあります。
2つのロボットは、下のような指示が書かれた
5枚のカードをそれぞれ持っていて、カードが
セットされた順にスタート地点から1分間ずつ
その指示に従って進みます。
カード①:毎分30cmで進みなさい。
カード②:1分間停止しなさい。
カード③:毎分45cmで進みなさい。
カード④:毎分60cmで進みなさい。
なお、カード①は2枚あります。
例えば、カードが①、①、②、③、④の順にセットされた
場合、スタートから2分間で60cm進み、そこで1分間
停止し、その後1分間で45cm進み、その後1分間で
60cm進みます。このようなロボットの進み方をカード
の番号を用いて<11234>と表すことにします。
いま、2つのロボットAとBを同じ方向に進めたとき、
AとBの間の距離をグラフにしたところ、下の図の
ようになりました。このとき、ロボットAの進み方として
考えられるものをすべて答えなさい。
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解答
2つのロボットの間の距離がどれくらい離れたり
縮んだりしたか、グラフのたての距離のマス目の
数から読み解くと、下の図1のようになります。
最初の1分間に2マス先に進んだロボットを
【先のロボット】、遅れたロボットを【後のロボット】
とすると、1分から2分の間では、先のロボットが
後のロボットに追い越されたことがわかります。
次に、4種類5枚のカードによって生じる2つの
ロボットの間の距離は、
0cm → 同じ種類のカードがセットされたとき
15cm → 15cm差のカードがセットされたとき
30cm → 30cm差のカードがセットされたとき
45cm → 45cm差のカードがセットされたとき
60cm → 60差のカードがセットされたとき
の5種類考えられます。
図1のマス目の数と5種類の長さの関係は、
0マス → 0cm
1マス → 15cm
2マス → 30cm
3マス → 45cm
ということがわかります。
まず最初にはっきりわかるのは、2回目の移動で
先のロボットが停止し、後のロボットが45cm
移動して追い越したことです。
わかりやすくするため、カード番号ではなく
ロボットの移動距離で表すと、
先のロボット(?、0、?、?、?)
後のロボット(?、45、?、?、?)
となります。
(1回目、2回目、3回目、4回目、5回目)です。
次に注目するのは、3回目の移動です。
15cmの差が出るには、45cm の移動が入ることが
条件になりますが、後のロボットは2回目の移動で45cm
を使ってしまっているので、3回目に使えません。
よって、先のロボットが45cmのカードということになり、
さらに、後のロボットが15cm距離を離しているので、
先のロボット(?、0、45、?、?)
後のロボット(?、45、60、?、?)
という動きになります。
次に注目するのは、4回目の移動です。
A,B共に同じ動きをしなければならないのですが、
残りのカードで同じ動きをするには、30cm移動のカード
だけしか、ありえませんので、
先のロボット(?、0、45、30、?)
後のロボット(?、45、60、30、?)
という動きになります。
最後に、1回目の先のロボットのカードが30cm か60cm
なのかですべてが決まり、
先のロボット(30、0、45、30、60)
後のロボット(0、45、60、30、30)
または、
先のロボット(60、0、45、30、30)
後のロボット(30、45、60、30、0)
という動きになります。
これをカードの番号で表すと、
先のロボット<12314>
後のロボット<23411>
と
先のロボット<42311>
後のロボット<13412>
になり、 ロボットAは、先にも後にもなれるので、
答えはこの4つになります。
開成中学の他の問題は → こちら
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