立体図形の体積 第52問 (投影図) (聖光学院中学 2020年(令和2年度) 算数)
問題 (聖光学院中学 2020年 算数)
難易度★★★★
下の図1のような1辺の長さが10cm の立方体
ABCD-EFGHについて、次の問に答えなさい。
(1)立方体の辺上または内部に点P,Q,R を
とって、7つの点P,Q,R,E,F,G,Hを
頂点とし、三角形PQR、正方形EFGHと
いくつかの多角形を面にもつ立体Xを考えます。
この立体Xを【あ】の方向から見ると図2、
【い】の方向から見ると図3、【う】の方向から
見ると図4のように見えます。図3、図4で
PとQは重なって見えていて、辺DHの真ん中の
点とも重なって見えます。また、Rは辺DGに
重なって見えます。
(ア)立体Xを【え】の方向から見たときの図を
描きなさい。
(イ)立体Xの面の数はいくつですか。
(ウ)立体Xの体積は何c㎥ ですか。
(2)立方体の内部に2点S,Tをとり、図1の
【あ】、【い】の方向からこの2点を見ると、
下の図5のように見えます。2つの図で、S,Tは
正方形の対角線を3等分する点とします。
このとき4点F,G,T,Sを頂点とする立体Y
の体積は 何c㎥ ですか。
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解答
(1)(ア)図2より、点Pは辺AE上、点Qは
辺DH上、点Rは正方形の対角線の交点上にある
ことがわかります。
図3、4より、点Pは辺AEの真ん中、点Qは
辺DHの真ん中、点RはDGの真ん中にあることが
わかります。
以上より、点P,Q,Rの場所は、下の図6の
ようになり、面PQRと面EFGHは平行です。
【え】の方向から見た図は、下の図7のように
なります。
(1)(イ)図6より、立体Xの面の数は、8個です。
(1)(ウ)図6の立体Xの体積は、いきなり求める
ことができないので、元となる立体から削り取る
方法をとります。
何を元となる立体とするかですが、三角形FGRが、
面AFGD上にあることから、下の図8のように
三角柱AEF-DHGを元となる立体とします。
次に下の図9のように、点Rを通り、ADと平行な
線を引き、AF,DGとの交点をそれぞれM,Nと
すると、
立体Xは、台形柱から2つの三角すいF-PMR,
G-QNRを取り除いたものだとわかります。
2つの三角すいは合同です。
立体Xの体積は、
(5+10)×5÷2×10-5×5÷2×5÷3×2
=375-125/3
=1000/3=333と1/3(c㎥ )
と求められます。
(2)図5より、S,Tの位置は下の図10のように
BHを3等分するところだとわかります。
立体Yの形は、下の図11のようになります。
立体Yは、三角すいB-FGHから、
三角すいT-FGHと三角すいS-BFGを除いた
ものになります。
三角すいB-FGHは、底面が三角形FGH、
高さ10cm なので、
10×10÷2×10÷3=500/3(c㎥)
三角すいT-FGHは、底面が三角形FGH、
高さは、TがBHを3等分しているので10/3cm で、
10×10÷2×10/3 ÷3=500/9(c㎥)
三角すいS-BFGは、底面が三角形BFG、
高さ10/3cmなので、同じく500/9(c㎥)
以上より、立体Yの体積は、
500/3-500/9×2個
=500/9=55と5/9(c㎥)
と求められます。
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