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2016年6月24日 (金)

場合の数 第87問 (開成中学 入試問題 2016年(平成28年度) 算数)

 
問題 (開成中学 入試問題 2016年 算数) 難易度★★★★
 

  0029

上の図の正五角形は、直線L に関して線対称です。
 
いま、点Aが正五角形の頂点①、②、③、④、⑤を次の
 
操作1、操作2、操作3 のいずれかに従い移動します。
 
  操作1 : 時計回りに2つ移動する
 
  操作2 : 時計回りの反対の方向に1つ移動する
 
  操作3 : 直線L に関して線対称な頂点に移動する
 
たとえば、②からスタートして、
 
  操作1、操作2、操作3、操作3、操作1
 
の5回の操作による点Aの移動は、次の例のように表記
 
します。
 
  例 【 ② ⑤ ① ① ① ④ 】
 
なお、操作3、操作2、操作3、操作3、操作1 による移動
 
も同じ表記になります。このとき、次の問に答えなさい。
 
 
(1)点Aが②からスタートして2回の操作の直後にいることが
 
   できる頂点をすべて答えなさい。
 
(2)1回の操作の直後に点Aが④にいられるような頂点をすべて
 
   答えなさい。
 
(3)点Aが②からスタートして5回の操作の直後に④にいる
 
   移動の表記は全部で何通りありますか。その表記を上の
 
   例にならってすべて答えなさい。
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----------------------------------------------
解答
 
 (1)2回でできる操作は、3×3=9通り なので、調べてみます。
 
  操作1 → 操作1  : 【 ② ⑤ ③ 】
 
  操作1 → 操作2  : 【 ② ⑤ ① 】
 
  操作1 → 操作3  : 【 ② ⑤ ② 】
 
  操作2 → 操作1  : 【 ② ③ ① 】
 
  操作2 → 操作2  : 【 ② ③ ④ 】
 
  操作2 → 操作3  : 【 ② ③ ④ 】
 
  操作3 → 操作1  : 【 ② ⑤ ③ 】
 
  操作3 → 操作2  : 【 ② ⑤ ① 】
 
  操作3 → 操作3  : 【 ② ⑤ ② 】
 
となるので、①、②、③、④ の頂点になります。
 
 
 (2)操作1、操作2、操作3について調べます。
 
  操作1の直後に④にいるのは、①
 
  操作2の直後に④にいるのは、③
 
  操作3の直後に④にいるのは、③
 
となるので、①と③です。
 
 
 
 (3)(1)で②からスタートして2回の操作の直後にいる頂点まで
 
調べました。また、(2)で、5回目の操作について調べました。 
 
なので、3回目と4回目の操作について調べればよいですね。
 
 
 
3回目の操作について調べます。
 
①、②、③、④から進める頂点は
 
 操作1  ① → ④
       ② → ⑤
       ③ → ①
       ④ → ②
 
 操作2  ① → ②
       ② → ③
       ③ → ④
       ④ → ⑤
 
 操作3  ① → ①
       ② → ⑤  ・・・ 操作1と同じ結果
       ③ → ④  ・・・ 操作2と同じ結果
       ④ → ③
 
と、10通りあることがわかります。
 
 
次に、4回目の操作について調べます。4回目の操作後に
 
頂点①、③になるのは、以下のA~F の6通りあり、
 
  操作1の直後に①にいるのは、③  ・・・ A
 
  操作2の直後に①にいるのは、⑤  ・・・ B
 
  操作3の直後に①にいるのは、①  ・・・ C
  操作1の直後に③にいるのは、⑤  ・・・ D
 
  操作2の直後に③にいるのは、②  ・・・ E
 
  操作3の直後に③にいるのは、④  ・・・ F
 
(2)の結果と合わせると、4回目、5回目の操作で
 
 A 【 ③ ① ④ 】 B 【 ⑤ ① ④ 】 C 【 ① ① ④ 】
 
 D 【 ⑤ ③ ④ 】 E 【 ② ③ ④ 】 F 【 ④ ③ ④ 】
 
となります。つまり、3回目が終わって⑤にいるときだけ、その後
 
2通りの方法があり、それ以外の頂点では動きは1通りです。
 
 
 
(1)より、1回目と2回目の点Aの動きは、下の5通りあり、
 
 【 ② ⑤ ③ 】 【 ② ⑤ ① 】 【 ② ⑤ ② 】
 
 【 ② ③ ① 】 【 ② ③ ④ 】
 
3回目の操作では、①と④からは3通り、②と③からは2通り
 
の移動先があって、
 【 ② ⑤ ① ① 】【 ② ⑤ ① ② 】【 ② ⑤ ① ④ 】
 【 ② ③ ① ① 】【 ② ③ ① ② 】【 ② ③ ① ④ 】
 
 【 ② ⑤ ② ⑤ 】【 ② ⑤ ② ③ 】
 
 【 ② ⑤ ③ ① 】【 ② ⑤ ③ ④ 】
 
 【 ② ③ ④ ② 】【 ② ③ ④ ③ 】【 ② ③ ④ ⑤ 】
 
これに4回目、5回目の操作結果(A~F)を加えると、
 
 【 ② ⑤ ① ① ① ④ 】【 ② ⑤ ① ② ③ ④ 】
 【 ② ⑤ ① ④ ③ ④ 】
 【 ② ③ ① ① ① ④ 】【 ② ③ ① ② ③ ④ 】
 【 ② ③ ① ④ ③ ④ 】
 
 【 ② ⑤ ② ⑤ ① ④ 】【 ② ⑤ ② ⑤ ③ ④ 】
 【 ② ⑤ ② ③ ① ④ 】
 
 【 ② ⑤ ③ ① ① ④ 】【 ② ⑤ ③ ④ ③ ④ 】
 
 【 ② ③ ④ ② ③ ④ 】【 ② ③ ④ ③ ① ④ 】
 【 ② ③ ④ ⑤ ① ④ 】【 ② ③ ④ ⑤ ③ ④ 】
 
以上の15通り があることがわかります。
 
 
 
 開成中学の他の問題は → こちら

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