立体図形の切り口 第64問 (駒場東邦中学 受験問題 2014年(平成26年度) 算数)
問題 (駒場東邦中学 受験問題 2014年 算数)
難易度★★★★
下の図のような 1辺の長さが 2cm の立方体をいくつかの
平面で切って作られる立体について考えます。
この立方体を3点A,C,F を通る平面と、3点A,C,H を
通る平面で切って、面EFGH を含む方を1つ目の立体
とします。2つ目の立体は、この立方体を3点A,C,F を
通る平面、3点A,C,Hを通る平面、3点B,D,E を通る
平面と3点B,D,G を通る平面で切って、面EFGH を含む
方の立体とします。角すいの体積は、底面積×高さ÷3 で
求められるものとして、次の問に答えなさい。
(1)1つ目の立体の体積を求めなさい。
(2)2つ目の立体の面は、どのような図形がいくつあるか
答えなさい。たとえば、1つ目の立体は展開図が下の図2
のようになるので、
【正方形1つ、正三角形2つ、直角二等辺三角形4つ】
となります。
(3)1つ目の立体の表面積から、2つ目の立体の表面積を
引いた値を求めなさい。
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解答
(1)切り取った2つの三角すいの体積の合計は、
(2×2÷2×2÷3)×2個=8/3(c㎥)
なので、1つ目の立体の体積は、
2×2×2-8/3=16/3=5と1/3(c㎥)
です。
(2)まず、1つ目の立体をB,D,E を通る平面で切ると、
下の図3のようになります。AC とBDの交点をP,AFとBE の
交点をQ,AHとDE の交点をR としています。
次に、さらに 3点B,D,G を通る平面で切ると、下の図4の
ようになります。BG とCFの交点をS,CHとDG の交点をT と
しています。
図4の青い部分は、切り取られて、なくなる部分です。
さらに、2つ目の立体には、切り口PQER,PSGT ができ、
下の図5のように、切り口は
正三角形 の各辺のまん中の点を結んだ形になるので、
ひし形となります。
よって、2つ目の立体の面は、
正方形が1つ (面EFGH)
直角二等辺三角形が4つ (EFQ,EHR,FGS,GHT)
ひし形が4つ (FSPQ,HRPT,PQER,PSGT)
で構成されていることになります。
(3)図5のひし形PQER の面積は、三角形BPQ と三角形DPR
を合わせた面積と等しくなっています。もう1つのひし形PSGT も
同様になっており、下の図6の黄色い部分と等しくなっています。
1つ目の立体の表面積と、2つ目の立体の表面積を比べると
差し引きで、図6の青い部分の面積が減っていて、
青い三角形4個の面積の合計は、正方形EFGH と等しく、
2×2=4c㎡
です。
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