数の性質 第86問 (甲陽学院中学 受験問題 2012年(平成24年度) 算数)
問題 (甲陽学院中学 受験問題 2012年 算数)
難易度★★★★
目盛りのついていない定規があります。この定規に 33本の
等間隔の青い線を引いて 34等分し、次に 22本の等間隔の
赤い線を引いて23等分します。それぞれ左から順に、青線は
1~33、赤線は1~22の番号をつけておきます。このとき、
次の問に答えなさい。
(1)青線と赤線が最も近くなるのは、それぞれ何番の青線と
赤線ですか。2組答えなさい。
(2)(1)の最も近くなる青線と赤線の間隔が0.25cmのとき、
定規の長さは何cmですか。
(3)青線と赤線の間隔が(1)の5倍となるのは、それぞれ
何番の青線と赤線ですか。2組答えなさい。
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解答
(1)青線の間隔を □cm とし、赤線の間隔を ○cm とすると
□×34=○×23
となります。
わかりやすく、□=23cm、○=34cm とすると、定規の長さは
23×34cm で、それぞれの線が引かれる場所は、
青線 : 23、46、69、92、115、・・・、23×33
赤線 : 34、68、102、136、170、・・・、34×22
のところです。
ここで、青線では 69cm、赤線では 68cm のところがあり、
差が1cm しかありません。23と34は互いに素なので、
差が0cmになることはありません。よって、これが青線と赤線が
最も近くなるときです。
では、もう1組はどこでしょうか。
たとえば、4 と 7 で同様なことを調べると、
4,8,12,16,20,24
7,14,21
【8と7】、【20と21】は差が1になります。
【8と7】 ・・・ 4の列の左から2番目と、7の列の左から1番目
【20と21】 ・・・ 4の列の右から2番目と、7の列の右から1番目
となり、左右対称に存在することがわかります。
(他に例を作っても同様になります)
したがって、青線の右から3番目(23×31)と赤線の右から
2番目(34×21)が、差が1cm とわかります。
以上より、青線と赤線が最も近くなるのは、
3番目の青線と2番目の赤線
31番目の青線と21番目の赤線
です。
(2)(1)の縮尺を4分の1にすればよいので、定規の長さは、
23×34÷4=195.5cm
と求められます。
(3)地道に23の倍数と34の倍数を書く方法が無難かも
しれませんが、根気と正確さが必要になります。
論理的に考えると、(1)を式で表すと、
23×3-34×2=1
となります。これが5倍になるので、式を丸ごと5倍すると、
(23×3-34×2)×5=5
とすることができ、
23×15-34×10=5
となるので、
15番目の青線と10番目の赤線の間隔が5cm
とわかります。
(1)より、左右対称なので、34-15=19、23-10=13より、
15番目の青線と10番目の赤線
19番目の青線と13番目の赤線
の間隔は、(1)の5倍と求められます。
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