規則性の問題 図形の復元 第4問 (筑波大学附属駒場中学 2007年(平成19年度) 受験問題 算数)
問題 (筑波大学附属駒場中学 2007年 受験問題 算数)
難易度★★★☆
正方形の紙に次のような操作を行います。
上の操作を1回と数え、操作を何回か続けて行います。
操作を何回か続けて行ってできた正方形を下の図1のように
ハサミで4つの同じ大きさの正方形に切り離してから、折られて
重なっている紙は全て広げます。このとき、次の問に答えなさい。
(1)操作を1回行ってからハサミで切り離し、広げると、
どのような紙ができますか。下の図2に元となる正方形が
描かれています。切れ目を線で示しなさい。なお、正方形
の各辺は4等分されています。
(2)操作を何回か続けて行ってからハサミで切り離し、広げると
面積の異なる紙が何枚かずつできますが、そのうち一番
大きい紙が1000枚以上ありました。操作を行った回数
として考えられる最も小さい数を答えなさい。
(3)操作を何回か続けて行ってからハサミで切り離し、広げると
一番大きい紙が10000枚以上ありました。このとき2番目に
大きい紙は何枚できていますか。考えられる枚数のうち、
最も小さい数を答えなさい。
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解答
(1)図1の状態から、最初の状態へ戻すと、下の図3のように
なります。
よって、図2の正方形に切れ目を線で描くと、下の図4のように
なります。
(2)1回の操作では、よくわからないので、何回か操作した場合
を試しに復元してみましょう。
2回の操作をしたとすると、(1)と同様に元の正方形に
戻してみると、図4の状態から、さらに広げればよく、下の図5
のようになります。
まん中に同じ大きさの正方形(黄色い部分)が9個 (3×3)
できました。
3回操作をしたと考えると、図5の最後の正方形を、
同様に開く作業をします。すると、
黄色い9個の正方形は4か所に広がり、
9×4=36個 の黄色い正方形になり、
青い6(3×2)個の長方形は、それぞれ広がり、(3×2×2)
黄色と同じ大きさの12個の正方形になり、
赤い1個の正方形は、大きさが×2×2=4倍になり、
黄色と同じ大きさの1個の正方形になります。
結局、36+12+1=49個 の黄色い正方形ができます。
ここまで調べれば、
1回の操作・・・1個の1番大きい正方形 (1×1)
2回の操作・・・9個の1番大きい正方形 (3×3)
3回の操作・・・49個の1番大きい正方形 (7×7)
という規則になっていることがわかりますね。
4回目の操作では、
49×4+7×2×2+1=225個 (15×15)
となります。
1 → 3 → 7 → 15 → ・・・ と、2,4,8、という順に
数が増えているので、次は、8×2=16増えて 31 です。
31×31=961個 なので、1000枚より少ないです。
31の次は、16×2=32増えて、63で、
63×63=1000枚より多いです。
よって、1 → 3 → 7 → 15 → 31 → 63 より、
6回目の操作で1000枚以上となります。
(3)63 → 127 で、127×127=10000枚以上 となります。
(100×100=10000なので) よって、行った操作は7回です。
枚数は、操作が増えるたびに増えていくので、最も少ないのは
この7回目の操作のときの枚数となります。
2番目に大きい紙は、図5の青い長方形のことで、7回の操作で
127×4=508枚 できます。
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