数の性質 第75問 (学習院中等科 入試問題 2011年(平成23年度) 算数)
問題 (学習院中等科 入試問題 2011年 算数)
難易度★★★☆
1から50までの数字が1つずつ書いてある50枚のカードが
あります。これらのカードが上から1,2,3,・・・,48,49,50
と小さい順になるように積んであります。この中から連続した
13枚のカードを取り出します。このとき、次の問に答えなさい。
(1)取り出した一番上のカードの数が一番下のカードの数を
割り切るようなカードの取り出し方は何通りありますか。
(2)11で割り切れる数のカードが2枚ふくまれ、さらに、
取り出したカードの数の和が9で割り切れました。このとき
この和を求めなさい。
(3)カードを取り出した後、次のカードから3枚とばして、さらに
連続した13枚のカードを取り出しました。この取り出した26枚
のカードの数の和が17で割り切れるとき、取り出した26枚の
カードの中で一番下のカードの数として考えられるものをすべて
答えなさい。
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解答
(1)取り出した一番上のカードの数が一番下のカードの数を
割り切る場合を考えます。上の数が小さく、下の数は大きいです。
一番上と一番下のカードの数の差は、13-1=12です。
よって、一番上のカード(割る方)は、12の約数である必要が
あります。12の約数は、1,2,3,4,6,12 の6個です。
このように見当をつけて、実際に調べてみると、
一番上が、1のとき、一番下は、13です。 → 割り切れる
一番上が、2のとき、一番下は、14です。 → 割り切れる
一番上が、3のとき、一番下は、15です。 → 割り切れる
一番上が、4のとき、一番下は、16です。 → 割り切れる
一番上が、5のとき、一番下は、17です。 → 割り切れない
一番上が、6のとき、一番下は、18です。 → 割り切れる
一番上が、7のとき、一番下は、19です。 → 割り切れない
一番上が、8のとき、一番下は、20です。 → 割り切れない
一番上が、9のとき、一番下は、21です。 → 割り切れない
一番上が、10のとき、一番下は、22です。 → 割り切れない
一番上が、11のとき、一番下は、23です。 → 割り切れない
一番上が、12のとき、一番下は、24です。 → 割り切れる
一番上が、13以上のとき、一番下は、25以上で、
割られる数と割る数の差が12に対して、割る数は13以上
となるので、割り切れることはありません。
よって、条件を満たすカードの取り出し方は、6通り です。
(2)11の倍数が2枚ふくまれるカードの取り出し方は、
(11と22)、(22と33)、(33と44)を含む取り出し方です。
これらの11の倍数をふくめて、カードの枚数は12枚です。
12枚の和は、
11+12+・・・+22=(11+22)×12÷2=33×6 ・・・ ①
22+23+・・・+33=(22+33)×12÷2=55×6 ・・・ ②
33+34+・・・+44=(33+44)×12÷2=77×6 ・・・ ③
①、②、③の場合について、それぞれ前後の数を足したとき、
9の倍数になるかどうか、です。
①の場合、10または23をたします。
②の場合、21または34をたします。
③の場合、34または45をたします。
33×6、55×6、77×6 は、すべて【3の倍数】です。
9で割り切れるには、これらに足す数も【3の倍数】でなければ
いけないので、②の場合の21、③の場合の45のみ検証対象に
なります。
55×6+21=351 → 9の倍数
77×6+45 → 77×6が9の倍数ではなく、45が9の倍数より、
この和は 9の倍数にはならない。
よって、このときのカードの和は、351 です。
(3)取り出すカードの様子を考えると、次のようになっています。
【 13枚 】○○○【 13枚 】
29個のセットになっていて、一番上の1から取り出したとすると、
【1,・・・,13】14,15,16【17,・・・,29】
となります。1から1つずれて、2番目の2から取り出したとすると、
【2,・・・,14】15,16,17【18,・・・,30】
となり、和は、13+13=26増えます。
つまり、1番上の数が1つずれると、和が26増えるのです。
1+2+・・・+13=(1+13)×13÷2=91
17+18+・・・+29=(17+29)×13÷2=299
より、和は、91+299=390 です。
390÷17=22あまり16
390+26=416、416÷17=24あまり8
416+26=442、442÷17=26あまり0
となるので、条件を満たす一番下のカードの数として、
最も小さい数は、3 です。
カードの選び方は、最も大きい場合で
【22,・・・,34】35,36,37【38,・・・,50】
です。
26ずつ和が増えて、17の倍数になるのは、
和が26と17の公倍数のときで、26×17、26×34、・・・で、
3の次に条件を満たすのは、3+17=20 のときです。
さらに次の3+34=37は、最も大きい場合の 22 を超えるので
条件を満たす26枚のカードの中で一番下のカードの数として
考えられるのは、
一番上が 3 のとき → 31
一番上が 20 のとき → 48
の2通り です。
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