« 最短ルート 第10問 (大阪桐蔭中学 入試問題 2006年(平成18年度) 算数) | トップページ | 文章題 第66問 不定方程式 (駒場東邦中学 入試問題 2013年(平成25年度) 算数) »

2013年6月14日 (金)

数の性質 第75問 (学習院中等科 入試問題 2011年(平成23年度) 算数)

 

問題 (学習院中等科 入試問題 2011年 算数) 

     難易度★★★☆

 

1から50までの数字が1つずつ書いてある50枚のカードが

あります。これらのカードが上から1,2,3,・・・,48,49,50

と小さい順になるように積んであります。この中から連続した

13枚のカードを取り出します。このとき、次の問に答えなさい。

 

(1)取り出した一番上のカードの数が一番下のカードの数を

   割り切るようなカードの取り出し方は何通りありますか。

(2)11で割り切れる数のカードが2枚ふくまれ、さらに、

   取り出したカードの数の和が9で割り切れました。このとき

   この和を求めなさい。

(3)カードを取り出した後、次のカードから3枚とばして、さらに

   連続した13枚のカードを取り出しました。この取り出した26枚

   のカードの数の和が17で割り切れるとき、取り出した26枚の

   カードの中で一番下のカードの数として考えられるものをすべて

   答えなさい。

----------------------------------------------

----------------------------------------------

解答

 (1)取り出した一番上のカードの数が一番下のカードの数を

割り切る場合を考えます。上の数が小さく、下の数は大きいです。

 

一番上と一番下のカードの数の差は、13-1=12です。

よって、一番上のカード(割る方)は、12の約数である必要が

あります。12の約数は、1,2,3,4,6,12 の6個です。

 

このように見当をつけて、実際に調べてみると、

一番上が、1のとき、一番下は、13です。 → 割り切れる

一番上が、2のとき、一番下は、14です。 → 割り切れる

一番上が、3のとき、一番下は、15です。 → 割り切れる

一番上が、4のとき、一番下は、16です。 → 割り切れる

一番上が、5のとき、一番下は、17です。 → 割り切れない

一番上が、6のとき、一番下は、18です。 → 割り切れる

一番上が、7のとき、一番下は、19です。 → 割り切れない

一番上が、8のとき、一番下は、20です。 → 割り切れない

一番上が、9のとき、一番下は、21です。 → 割り切れない

一番上が、10のとき、一番下は、22です。 → 割り切れない

一番上が、11のとき、一番下は、23です。 → 割り切れない

一番上が、12のとき、一番下は、24です。 → 割り切れる

一番上が、13以上のとき、一番下は、25以上で、

   割られる数と割る数の差が12に対して、割る数は13以上

となるので、割り切れることはありません。

 

よって、条件を満たすカードの取り出し方は、6通り です。

 

 (2)11の倍数が2枚ふくまれるカードの取り出し方は、

(11と22)、(22と33)、(33と44)を含む取り出し方です。

これらの11の倍数をふくめて、カードの枚数は12枚です。

12枚の和は、

 11+12+・・・+22=(11+22)×12÷2=33×6 ・・・ ①

 22+23+・・・+33=(22+33)×12÷2=55×6 ・・・ ②

 33+34+・・・+44=(33+44)×12÷2=77×6 ・・・ ③

①、②、③の場合について、それぞれ前後の数を足したとき、

9の倍数になるかどうか、です。

 ①の場合、10または23をたします。

 ②の場合、21または34をたします。

 ③の場合、34または45をたします。

33×6、55×6、77×6 は、すべて【3の倍数】です。

9で割り切れるには、これらに足す数も【3の倍数】でなければ

いけないので、②の場合の21、③の場合の45のみ検証対象に

なります。

 

55×6+21=351 → 9の倍数

77×6+45 → 77×6が9の倍数ではなく、45が9の倍数より、

            この和は 9の倍数にはならない。

 

よって、このときのカードの和は、351 です。

 

 (3)取り出すカードの様子を考えると、次のようになっています。

       【   13枚   】○○○【   13枚   】

29個のセットになっていて、一番上の1から取り出したとすると、

       【1,・・・,13】14,15,16【17,・・・,29】

となります。1から1つずれて、2番目の2から取り出したとすると、

       【2,・・・,14】15,16,17【18,・・・,30】

となり、和は、13+13=26増えます。

 

つまり、1番上の数が1つずれると、和が26増えるのです。

 

 1+2+・・・+13=(1+13)×13÷2=91

 17+18+・・・+29=(17+29)×13÷2=299

より、和は、91+299=390 です。

 

 390÷17=22あまり16

 390+26=416、416÷17=24あまり8

 416+26=442、442÷17=26あまり0

となるので、条件を満たす一番下のカードの数として、

最も小さい数は、3 です。

 

カードの選び方は、最も大きい場合で

       【22,・・・,34】35,36,37【38,・・・,50】

です。

 

26ずつ和が増えて、17の倍数になるのは、

和が26と17の公倍数のときで、26×17、26×34、・・・で、

3の次に条件を満たすのは、3+17=20 のときです。

さらに次の3+34=37は、最も大きい場合の 22 を超えるので

条件を満たす26枚のカードの中で一番下のカードの数として

考えられるのは、

 一番上が 3 のとき → 31

 一番上が 20 のとき → 48

の2通り です。

 

 

 学習院中等科の過去問題集は → こちら

 学習院中等科の他の問題は → こちら

 

|

« 最短ルート 第10問 (大阪桐蔭中学 入試問題 2006年(平成18年度) 算数) | トップページ | 文章題 第66問 不定方程式 (駒場東邦中学 入試問題 2013年(平成25年度) 算数) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 数の性質 第75問 (学習院中等科 入試問題 2011年(平成23年度) 算数):

« 最短ルート 第10問 (大阪桐蔭中学 入試問題 2006年(平成18年度) 算数) | トップページ | 文章題 第66問 不定方程式 (駒場東邦中学 入試問題 2013年(平成25年度) 算数) »