立体図形の展開図 第47問 (洛星中学 入試問題 2012年(平成24年度) 算数)
問題 (洛星中学 入試問題 2012年 算数) 難易度★★★★★
下の図1のように1辺の長さが2cmの立方体があります。
この立方体の面の対角線の交点をその面の中心と呼ぶことに
します。下の図の点Oは、面ABCDの中心、点Pは面ABFEの
中心です。
(1)点Oから見て点Aよりも近くにある立方体の表面や内部の
点のうち、表面にある部分を下の図2に境界線を描き色を
つけ示し、その部分の面積を求めなさい。
(2)点Oから見て点Aよりも遠く、点Pから見て点Aよりも近くにある
立方体の表面や内部の点のうち、表面にある部分を下の図3
に境界線を描き色をつけ示し、その部分の面積を求めなさい。
(3)立方体の6つのどの面の中心から見ても、点Aより近くにある
立方体の表面や内部の点のうち、表面にある部分の面積を
求めなさい。
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解答
(1)下の図4のように、立方体を8分割すると、点Oから点A の
キョリは、点Oから点B,点P までのキョリと等しいことがわかり、
点Oから見て点Aよりも近くにある立方体の表面や内部の点
のうち、面ABFE 上にあるものは、
ちょうど点Oをコンパスの持つ部分、点A,Bのまん中の点を
針をさす部分として、OAの長さでコンパスを回転させた円の
内部(すなわち円すいの底面)になり、下の図5のようになります。
面ABCD の周囲4面にも同様に描くことができるので、
図2の展開図に描くと、下の図6のようになります。
この部分の面積は、
2×2+1×1×3.14×180/360 ×4 =10.28c㎡
となります。
(2)点Pから見て点Aよりも近くにある立方体の表面や内部の
点のうち、表面にある部分というのは、(1)の考えと同様で、
点Pを中心として考えると、下の図7のようになります。
点Oから見て点Aよりも遠く、というのは、図6で色がついていない
部分です。その部分と図7の重なった部分が求める部分で、
図3の展開図に描くと、下の図8のようになります。
この黄色い部分が求める面積で、下の図9のように面積移動でき、
求める面積は、2cm×2cmの正方形1.5個分なので、
2×2×1.5=6c㎡
となります。
(3)点A が含まれる面で調べていない面が、面ADHE です。
この面の中心を点Qとすると、点Rから見て点Aよりも近くにある
立方体の表面や内部の点のうち、表面にある部分は、下の図10
のようになります。
面の中心O,P,Qから見て、点Aより近くにある立方体の表面や
内部の点のうち、表面にある部分は、図8と図10を重ねて、
下の図11の黄色い部分となります。
点A を含まない残り3つの面の中心から見ると、点Aは最も遠い
点となるので、立方体の表面のすべての部分は点A より近い
ということになります。
よって、立方体の6つのどの面の中心から見ても、点Aより
近くにある立方体の表面や内部の点のうち、表面にある部分
の面積は、図11の黄色い部分で、
(1×1×3.14×90/360 ×2 -1×1)×3個
=0.57×3=1.71c㎡
となります。
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コメント
(1)について考えると、辺EFの中点は点Aと点Oと同じだけ離れているので図6の様にはならないと思います。私の場合は辺AOの中点から辺AOと底面に対して垂直になるように立方体を二つに切断して点Oを含む立体の表面部分が答えになりました。(2)の場合も同様に考えました。
投稿: 万打無 | 2012年6月29日 (金) 21時48分
問題文を見ると「点Oから見て点Aよりも近くにある点」であって「点Oより点Aの方が近い点」ではありませんね。私はてっきり後者だと勘違いしていました。大変失礼しました。
投稿: 万打無 | 2012年6月29日 (金) 21時54分
万打無さま、コメントありがとうございます。
複雑な問題になると問題文を理解するのも大変ですので、
気を使うポイントですね。
またお気づきの点がございましたらコメント
よろしくお願いいたします。
投稿: 桜組 | 2012年7月 2日 (月) 17時18分