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2012年4月12日 (木)

図形の移動 第42問 (久留米大学附設中学 受験問題 2012年(平成24年度) 算数)

 

問題 (久留米大学附設中学 受験問題 2012年 算数)

     難易度★★★☆

 

下の図のように、1辺の長さが2cmの正方形ABCD が、

1辺の長さが4cmの正方形EFGH にくっつけて置いて

あります。この状態から、正方形ABCD を正方形EFGH の

周りをすべることなく時計回りに回転させて1周させます。

このとき、次の問に答えなさい。

      Pic_2881q

(1)最初の状態から頂点A が頂点E にくるまでに、正方形

   ABCD の対角線BD が動いてできる図形の面積を

   求めなさい。

(2)最初の状態から辺AB が辺EH にくっつくまでに、正方形

   ABCD の対角線BD が動いてできる図形の面積を

   求めなさい。

(3)正方形ABCD が正方形EFGH の周りを1周して元の

   位置に戻るとき、正方形ABCD の対角線BD が動いて

   できる図形の面積を求めなさい。

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解答

 (1)頂点A が頂点E にくるまでに対角線BD が動いてできる

図形は、下の図1の黄色い扇形になります。

      Pic_2882a

この面積は、対角線BD×対角線BD×3.14×90/360

なのですが、対角線BD の長さは与えられていません。

 

正方形ABCD の面積から、対角線BD×対角線BD を

求めると、

  対角線BD×対角線BD ÷2= 正方形ABCD の面積=4

なので、対角線BD×対角線BD =8 ということがわかります。

 

よって、求める扇形の面積は、

  8×3.14×90/360=6.28c㎡ です。

 

 (2)辺AB が辺EH につくのは、図1の状態から、下の図2の

状態になったときです。

      Pic_2883a

このとき、新たに増える対角線BD が動いてできる図形は、

下の図3のように、頂点A から対角線BD へは対角線の交点P

が最も近く、頂点B,D が最も遠いので、辺AB を半径とした

扇形から、APを半径とした扇形を除いた青い部分となります。

      Pic_2884a

下の図4の赤い部分と緑の部分は、図の対称性から面積が等しく

      Pic_2885a

増えた分の面積は、(ABを半径とした半円-APを半径とした半円)

=2×2×3.14×180/360 - AP×AP×3.14×180/360

と表せます。

 

ここで、式から、AP×AP=(BD÷2)×(BD÷2)=BD×BD÷4

または、図形から、AP×AP=正方形ABCDの面積の2分の1

ということから、AP×AP=2 と求められます。

 

よって、増えた分の面積は、

 (2×2-2)×3.14×180/360=3.14c㎡

なので、最初の状態から、辺AB が辺EH にくっつくまでに

対角線BD が動いてできる図形の面積は、

 6.28+3.14=9.42c㎡ です。

 

 (3)正方形ABCD が正方形EFGH の周りを1周して元の位置

に戻るまでを図に描くと、下の図5のようになり、

    Pic_2886a

黄色い部分、青い部分が共に4個ずつあることがわかります。

 

黄色い部分1個と青い部分1個の合計は、(2)の9.42c㎡

よりも、下の図6の緑の部分が少なくなっています。

      Pic_2887a

図6の緑の部分の面積は、

  2×2×3.14×90/360-2×2÷2=1.14c㎡ です。

 

よって、対角線BD が動いてできる図形の面積は、

 (9.42-1.14)×4=33.12c㎡ です。

 

 

 久留米大学附設中学の過去問題集は → こちら

 久留米大学附設中学の他の問題は → こちら

 

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