規則性の問題 図形 第21問 (東京学芸大学附属小金井中学 2006年、徳島文理中学 2011年、慶應義塾中等部 2011年、奈良学園登美ヶ丘中学 2009年 入試問題 算数)
問題 (東京学芸大学附属小金井中学 2006年、
徳島文理中学 2011年、慶應義塾中等部 2011年、
奈良学園登美ヶ丘中学 2009年 入試問題 算数)
難易度★★★★
【 1 】円の中に直線を引いていくと、引いた直線によって円の
内部が分割されていきます。直線を1本、2本、3本と増やすと、
それぞれ下の図1、図2、図3のように分かれます。
このとき次の問に答えなさい。
(1)線を4本引いて、円をもっとも多くの部分に分けるように
図4に直線を描きなさい。
(2)線を5本引いて、円をもっとも多くの部分に分けると
何個に分けることができますか。
(3)線を8本引いて、円をもっとも多くの部分に分けると、
何個の部分に分けることができますか。
(4)(3)までのことから、直線が1本増えるごとに、もっとも多くの
部分に分けたときの個数はどのように増えていくか答えなさい。
(東京学芸大学附属小金井中学 2006年
徳島文理中学 2011年)
【 2 】1枚の画用紙があります。この画用紙に直線を1本引くと
下の図A のように、【 ア 】、【 イ 】の2つの部分に分けることが
できます。直線を2本引くと、図B の場合は3つの部分にしか
分けることができませんが、図C の場合は4つの部分に分ける
ことができます。このとき、次の問に答なさい。
(1)直線を4本引いて、画用紙を最も多くの部分に分けると、
何個の部分にわけることができますか。
(2)直線を10本引いて、画用紙を最も多くの部分に分けると、
何個の部分にわけることができますか。
(慶應義塾中等部 2011年)
【 3 】ある平面に直線を1本引くと、その直線によって平面を
2個に分けることができます。以下の①と②の2つの条件を
満たすような直線を新たに引き、同じ平面を著光線で分けて
いきます。
① 新たに直線を引くとき、それまでにある交点を通らない
ようにする。
② 新たに直線を引くとき、それまでにあるすべての直線に
対して平行にならないようにする。
このとき、次の問に答えなさい。
(1)新たな平面に直線を6本引いたとき、平面を何個に分ける
ことができますか。
(2)新たな平面に直線を100本引いたとき、平面を5051個に
分けることができました。直線を111本引いたとき、平面を
何個に分けることができますか。
(奈良学園登美ヶ丘中学 2009年)
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解答
【 1 】
(1)図3の線のすべてを横切るように線を引けばいいので、
下の図4のようになります。
(2)図4の4本の線すべてを横切るように直線を引くと、下の図5
のようになり、何個に分かれたか数えると、16個 です。
(3)いよいよ数えることが困難になるので、規則性を見つけます。
下の図のように、
図3では、3本目の線を引くと、2本の線と交わり、
3個の部分を2つに分けます。(3個増える)
図4では、4本目の線を引くと、3本の線と交わり、
4個の部分を2つに分けます。(4個増える)
図1・・・2個
図2・・・4個
図3・・・4+3=7
図4・・・7+4=11
図5・・・11+5=16
となることから、8本の線を引くと、
2+2+3+4+5+6+7+8=1+(1+2+3+・・・+8)
=1+(1+8)×8÷2=37個 の部分に分けることができます。
(4)(3)までより、直線の数が1本増えるごとに、図形の個数は
1本増やしたときの直線の数と同じ数だけ増えます。
【 2 】
(1)直線同士が交わるように線を引くと、多くの部分に分ける
ことができる、という直感にも似たことを理解しましょう。
図C の2本の直線、両方と交わるように線を引くと、下の図6の
ように、7個の部分に分けることができます。
図6のように、2か所の点で交わることで、3個の新しい部分が
できると理解しましょう。1か所でしか交わらないと、増えるのは
2個だけですね。より多くの部分に分けるには、より多くの点で
交わる必要があるのです。
直線を4本引いて、最も多くの部分に分けるには、図6の3本
すべてと交わる線を引けばよく、下の図7のようになり、
11個の部分に分けられます。
(2)【 1 】と同じ規則があります。
図A → 図C では、交点が1個で、2個の部分が増えます。
図C → 図6 では、交点が2個で、3個の部分が増えます。
図6 → 図7 では、交点が3個で、4個の部分が増えます。
このような規則があるので、直線を10本にすると、
2+2+3+4+5+6+7+8+9+10=56個
の部分に分けることができるとわかります。
【 3 】
(1)まず、長方形や円といった限られた範囲ではなく、平面に
直線を引く場合、平行ではない直線は、必ずどこかで交わります。
【 1 】、【 2 】で解いたように考えると、直線を6本引くと
2+2+3+4+5+6=22個 に分けることができます。
(2)100本で5051 なので、111本の直線を引いたときは、
5051+(101+102+103+・・・+111)
=5051+{100×11+(1+2+3+・・・+11)}
=5051+(1100+66)
=6217個 に分けることができます。
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