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2012年4月 6日 (金)

てんびん 第5問 (筑波大学附属駒場中学 2005年(平成17年度) 受験問題 理科)

 

問題 (筑波大学附属駒場中学 2005年 受験問題 理科) 

     難易度★★★★★

 

あきら君は、長さ20cmの金属のパイプと、長さ80cmの木製の

棒を使って、「てこのはたらき」を調べる道具を作りました。まず、

パイプの左はしA と右はしBに、じょうぶなひもをつけて水平に

つるしました。次に、パイプに棒を通します。棒の直径はパイプの

内側の直径に等しく、棒はすきまなくパイプの中で出し入れする

ことができます。この道具を使って行った2つの実験について、

答えなさい。

 

【実験1】

パイプと棒の中央が同じ位置になる状態から、棒を右にずらして

いきました。すると、棒の左はしC がパイプの左はしA に重なった

とき、下の図1のように棒は時計回りに傾き始めました。なお、

初めの状態から棒を左にずらしていったところ、棒の右はしD が

パイプの右はしB に重なったとき、棒は反時計回りに傾き始め

ました。

【実験2】

パイプと棒の中央が同じ位置になる状態に戻してから、下の図2

のように棒の左はしC におもりをつるしました。おもりが200g

より軽い場合は棒は水平に保たれましたが、重い場合は反時計

回りに傾きました。

   Pic_2582q

(1)この2つの実験結果から、あきら君は次のように考えました。

   文章の【ア】~【ウ】に入る数を答えなさい。

 

  「【実験1】の結果から、パイプは棒の【ア】倍の重さである

   ことが分かります。また、【実験2】の結果から、棒は【イ】g、

   パイプは【ウ】g であることがわかります。」

 

(2)あきら君は、この2つの実験の結果をもとに、物体の重さを

   量る装置を考案しました。その内容は、以下の通りです。

 

   「まず、棒の左はしC に物体をつるし、つるした位置C が

   パイプの左はしA に重なるようにします。次に、棒を左に

   少しずつずらしていくと、やがて下の図3のように、棒は

   反時計回りに傾き始めます。

      Pic_2583q

   【実験2】の結果から、200g の物体の場合は、パイプの

   右はしB と棒の右はしD の間の長さが30cmになったときに

   傾き始めます。そこで、下の図4のように、棒の右はしD から

   30cmだけはなれた位置に線を引き、そのすぐ右側に「200」

   と重さを示す数を書きこみます。

   Pic_2584q

   さらに、重さが異なるいろいろな物体についても、棒が傾き

   始める様子を調べ、線と重さを示す数を棒に書きこみます。

   これで、重さの分からない物体でも、棒の左はしC に、その

   物体をつるし、傾き始めるときのパイプの右はしB の付近に

   ある棒の目盛り(線と重さを示す数)を見れば、重さが大体

   わかる」

 

   あきら君が作った目盛りはどのようなものであったか、

   下の図5に「50g」、「100g」、「400g」、「800g」 を示す

   線と数を書きこみなさい。

Pic_2585q

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解答

 (1)【実験1】で、棒の左はしのC とパイプの左はしA が重なった

ときに、棒が時計回りに傾き始めるので、図1がつり合いの限界と

いうことがわかります。このとき、支点となっているのはパイプの

右はしのB と考えることができます。

 

パイプの重さ、棒の重さは、それぞれのまん中の位置(重心)に

かかっていると考えると、下の図6のようになります。

     Pic_2586a_2

支点からパイプ、棒の重心までの長さに注意して、つり合いの式は

     パイプの重さ × 10cm = 棒の重さ × 20cm

と表すことができ、

    パイプの重さ : 棒の重さ = 20 : 10 = 2 : 1

となり、パイプの重さは、棒の重さの2倍 とわかります。・・・【ア】

 

 

図2の場合は、パイプの重さと棒の重さは、下の図7のように、

パイプ、棒の中心の位置にかかってきます。

     Pic_2587a

200g をつるしたときが、つり合いの限界で、支点はパイプの

左はしのA となっており、このときのつり合いの式を表すと、

 200g × 30cm = (パイプの重さ + 棒の重さ) × 10cm

となるので、

 パイプの重さ と 棒の重さの和は、600g とわかります。

 

パイプの重さは棒の重さの2倍なので、

 棒の重さは、   600÷3=200g ・・・【イ】

 パイプの重さは、600÷3×2=400g ・・・【ウ】

とわかります。

 

 

 (2)まず、おもりをつるして、棒が反時計回りに回転するので、

回転の支点は、パイプの左はしのA とすることができます。

 

パイプの重さ400g はA から常に右に10cm の位置にあるので、

支点A が棒の中心と重なる位置になるときにつり合うような

おもりの重さは、下の図8より、

   Pic_2588a_3

棒の重さは考えなくてよいので、つり合いの式は

  おもり × 40cm = 400g × 10cm 

となり、おもりは 100g とわかります。よって、100g のときの

目盛りは、20cm です。

 

 

図7,8 より、おもりの重さが軽くなるほど、支点は右へ移動する

ということがわかります。 このことから、50g のおもりをつるすと、

下の図9のようにつり合うことが考えられます。

   Pic_2589a

支点A が、棒の中心から□cm右に移動して、50g のおもりと

つり合っているとき、つり合いの式は、

 50g × (□+40cm) + 200g × □cm = 400g × 10cm

となるので、□=8cm となります。

このとき、パイプの右はしB は、棒の右はしD から、

  40-(20+8)=12cm

の位置なので、50g のおもりのときの目盛りは、12cm です。

 

 

逆に、おもりの重さを重くすると、支点A は左へ移動するので、

400g、800g をつけたときのイメージは、下の図10のように

なります。

   Pic_2590a_2

400g のとき、つり合いの式は、パイプの右はしB から棒の重心

までの長さを□cm とすると、支点A からC までの長さは、

20-□ cm となり、  

     400×(20-□)=400×10+200×(20+□)

と表すことができます。この式から、□=0 cm とわかり、

400g のおもりをつるしたとき、BD の長さは、40cm となります。

 

同様に、800g のおもりをつるしたときのつり合いの式は、

       800×(20-□)=400×10+200×(20+□)

と表すことができます。この式から、□=8cm とわかり、

800g のおもりをつるしたとき、BD の長さは、40+8=48cm

とわかります。

 

 

これらを図5に書きこむと、下の図11になります。

Pic_2591a

 

 

 筑波大学附属駒場中学の過去問題集は → こちら

 筑波大学附属駒場中学の他の問題は → こちら

 

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