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2012年1月17日 (火)

てんびん 第3問 (筑波大学附属駒場中学 2006年(平成18年度) 受験問題 理科)

 

問題 (筑波大学附属駒場中学 2006年 受験問題 理科)

     難易度★★★★

 

あきら君は2つの実験装置を作り、「てこの働き」を調べる

2つの実験を行いました。後の各問に答えなさい。

 

実験装置1

  木製の棒(長さ40cmで重さが80g)が中央でひもにつるされて

  います。左はしAには鉄でできた120gの円柱状の物体C が、

  右はしBには銅でできた120gのおもりD がつるされていて、

  棒は水平のまま静止しています。

 

実験装置2

  円とう形のコイル、乾電池、スイッチが下の図1のようにつながれ

  ています。コイルは机の上にまっすぐに立つように固定されて

  いて、スイッチを入れると電磁石になります。

Pic_2530q_2

【実験1】

  物体C の底がコイルの上面に接するように実験装置1を

  静かに動かし、棒が水平になるように上からつるします。

  実験装置2のスイッチを切ったまま、棒をつるしている位置P

  を棒の中央から左へずらしたところ、棒はすぐに( ① )向き

  に傾きました。逆に、位置Pを棒の中央から右にずらして

  いったところ、( ⑦ )cmだけずらしたときに棒は( ② )の

  向きに傾きました。そこで、すぐにおもりD の下におもりE を

  つるしたところ、棒は水平のままつりあいました。この状態で

  おもりE を重くしていったところ、おもりE が( ⑧ )g になった

  ときに棒は( ③ )の向きに傾きました。

 

【実験2】

  実験装置1を【実験1】を始めるときの状態(図1)にもどし、

  実験装置2のスイッチを入れて同じ実験を行いました。

  棒をつるしている位置Pを棒の中央から左にずらしていった

  ところ、4cm(⑪)だけずらしたときに棒は( ④ )の向きに傾き

  ました。逆に、位置Pを棒の中央から右にずらしていったところ

  ( ⑨ )cm だけずらしたときに棒は( ⑤ )の向きに傾き

  ました。そこで、すぐにおもりD の下におもりE をつるしたところ

  棒は水平のままつり合いました。この状態でおもりE を重くして

  いったところ、E が( ⑩ )g になったときに棒は( ⑥ )の

  向きに傾きました。

 

(1)( ① )~( ⑥ )には、アとイのどちらかが入ります。

   記号で答えなさい。

(2)( ⑦ )~( ⑩ )には、数が入ります。数字で答えなさい。

(3)乾電池を2個に増やし、コイルに流れる電流を強くしてから

   実験2を行いました。そのとき、⑨、⑩、⑪ の大きさはどの

   ように変化しますか。それぞれの場合について、大きくなる

   場合には「 大 」、小さくなる場合には「 小 」、変化しない

   場合には「 × 」として、それぞれ答えなさい。

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解答

 棒に重さがあることに注意しましょう。

 

 ① 棒をつるしている位置P を左にずらすと、B側の方が

重くなるので、の向きに傾きます。

 

 

 ② 棒をつるしている位置P を右にずらすと、A側の方が重く

なりますが、おもりC はコイルの上に乗っているので、棒は

傾きません。

 

棒は80gの重さがあり、この重さは、重心の位置(棒の中央)に

かかります。おもりC から働く力がコイルに乗っていて、無いので、

棒の重さとDの重さのつり合いがポイントとなります。

 

すると、下の図2のように、Qの位置で棒の重さとDの重さが

つり合います。

Pic_2531a_2

このQの位置を過ぎてB側へひもを移動させると、棒の重さによる

力のモーメントが大きくなり、A側が下がります(おもりCをつるす

糸がたるむ)よって、の向きに傾きます。

 

 

 ⑦ 図2のQの位置は、棒の重さ : Dの重さ = 2 : 3 

なので、PQ : QB = 3 : 2 となり、PB=20cm より、

PQ = 12cm (⑦)です。

 

 

 ③ おもりE を重くしていって傾く向きは、の向きです。

 

 

 ⑧ 図2の状態から、おもりE を加えると、おもりC にも力が

加わります。すると、下の図3のようなつりあいの図になり、

Pic_2532a

力のつりあいの式は、

  120(C)×32 + 80×12 = ( D+E )× 8

となり、D+E = 600g となるので、E を加えてイの向きに

傾くには、E は 600-120=480g 必要です。

 

 

 ④ 実験装置2のスイッチを入れると、コイルが電磁石となり、

おもりC とくっつきます。棒をつるしている位置P を左へずらして

いくと、おもりD の力が、より一層強くなっていくので、の向きに

傾きます。

 

 

 ⑤ ④のとき、4cmずらした位置で棒が傾きはじめるので、

下の図4のようなつり合いの図となります。

Pic_2533a

 よって、力のつりあいは、

(C+電磁石の力)×16 = 80×4 + 120×24 となり、

   C+電磁石の力 = 200g と見なすことができ、

   電磁石の力 = 200-120 = 80g に相当します。

 

電磁石の力がわかったところで、位置P を棒の中央から右へ

ずらしていくと、ある場所で、おもりC をつるす糸がゆるみ、

の向きに傾きます。

 

 

 ⑨ おもりC をつるす糸がゆるみ、アの向きに傾くのは、図2の

Q の位置と同じです。(おもりC、コイルが固定されているので)

よって、12cm ずらした位置です。

 

 

 ⑥ さらに、おもりE をつるし、重くしていくと、の向きに傾きます。

 

 

 ⑩ このときのつり合いの図を描くと、下の図6のようになり、

Pic_2534a

電磁石の力は80g に相当するので、つり合いの式は、

  (120+80)×32 + 80×12 = ( D+E )×8

となります。

 

D+E = 920g になればよいので、E = 920-120 = 800g

を超えると棒はイの向きへ傾きます。

 

 

 (3)乾電池を2個に増やすと、電磁石の力が80gより大きく

なります。すると、⑪の位置は、さらに左へずらす必要があり、

4cmよりも 「 大 」 となります。

 

⑨の位置は、電磁石は関係ないので、「 × 」 です。

 

⑩の重さは、電磁石の強さが増すので、さらに増やす必要があり、

 「 大 」 になります。

 

 

 筑波大学附属駒場中学の過去問題集は → こちら

 筑波大学附属駒場中学の他の問題は → こちら

 

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