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2011年7月 5日 (火)

和と差 第21問 ゲームの点数 (奈良学園中学 2011年、雙葉中学 2011年、東大寺学園中学 2009年、豊島岡女子学園中学 2011年 入試問題 算数)

 

問題 (奈良学園中学 2011年、雙葉中学 2011年、

     東大寺学園中学 2009年、豊島岡女子学園中学 2011年

     入試問題 算数) 難易度★★★

  

(1)A さんと B さんが100歩離れて向かい合って立っています。

   いま、2人がジャンケンをして、勝った人は2歩前進し、負けた

   人は1歩後退し、引き分けのときは2人とも2歩前進することに

   しました。52回ジャンケンをしたら、A さんは最初の位置から

   62歩前進した地点に B さんと共に立っていました。このとき、

   次の問に答えなさい。ただし、2人の歩幅は同じものとします。

 

  【1】 52回のうち、引き分けは何回ありましたか。

  【2】 52回のうち、A さんは何回勝ちましたか。

                        (2011年 奈良学園中学)

  

(2)春子と夏子がゲームをしています。1回ごとに勝った人に

   持ち点を10点加え、負けた人の持ち点からは4点を引きます。

   このとき、次の問に答えなさい。

 

  【1】 2人とも最初の持ち点が190点でゲームを始め、18回

      ゲームをしたとき、春子が300点になりました。

      春子は何勝何敗ですか。

  【2】 2人とも最初の持ち点が310点でゲームを始めました。

      夏子が600点になったとき、夏子の勝った回数は、負けた

      回数より8回多くなりました。夏子は何勝何敗ですか。

                           (2011年 雙葉中学)

 

(3)A、Bの2人が初めにそれぞれ持ち点30点を持って

   じゃんけんをします。勝つと持ち点に5点を加え、負けると

   持ち点から3点を引きます。10回じゃんけんをしたところ、

   あいこには一度もならず、Aの持ち点はBの持ち点より 

   16点高くなりました。このとき、Aは10回中何回勝ちましたか。

                       (2009年 東大寺学園中学)

 

(4)豊子さんと花子さんが、ある階段で次のようなゲームを

   しました。じゃんけんをして、勝った方は3段上がり、負けた

   方は1段降り、あいこのときは2人とも1段上がる。最初、

   2人は同じ段に立ち、このゲームを始めました。このとき、

   次の問に答えなさい。

 

  【1】 何回かじゃんけんをした後、花子さんは豊子さんより

     12段高いところにいました。花子さんは豊子さんより

     何回多く勝ちましたか。

  【2】 12回じゃんけんをした後、豊子さんは最初に立っていた

     段から22段上がったところにいました。このとき、豊子

     さんは何回勝ちましたか。考えられる回数をすべて答え

     なさい。

                    (豊島岡女子学園中学 2011年)

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解答

 (1)そもそも 「100歩離れて立っている」とは、

    どういう状態を表しているのかを、まず理解しましょう。

 

たとえば、「2歩離れて立っている」とは、下の図1のように

おたがい1歩ずつ離れて立っていることになります。

  Pic_2372a

すなわち、最初の立ち位置から、それぞれ何歩進んだかを

合計すると、離れている歩数になると理解できます。

 

さて、A さんと B さんが100歩離れて立っていて、

52回ジャンケンすると、A さんが最初の位置から

62歩前進して、B さんと同じ位置にいるので、

B さんは、100-62=38歩 前進したことになります。

 

52回のジャンケンで、全部勝つと、52×2=104歩 前進する

ことになりますが、A さんは 62歩 前進しただけです。この差の

42歩を作るのは、【負けると1歩後退する】というルールです。

 

下の図2のように、1回のジャンケンで、勝ちが負けに変わると

3歩の差ができます。

      Pic_2373a

よって、A さんは52回のうち、42÷3=14回 負けたことが

わかります。(B さんが14回勝ったということですね)

 

同様に、B さんは38歩しか前進していないので、

(104-38)÷3=22回 負けたことがわかります。

A さんが22回勝ったということですね)

 

よって、引き分けの回数は、52-(14+22)=16回 です。

 

  

 (2)【1】18回のゲームすべてに春子が勝つと、18×10=180点

持ち点が増えて、190+180=370点になります。

 

実際は300点です。

 

1回のゲームで、勝つと10点増え、負けると4点減るので、

1回の勝ったゲームが負けゲームになると、10+4=14点

減ります。

 

370点が300点になるには、70点減らなければならないので、

春子さんが負けた回数は、

          70÷14=5回

ということがわかります。

 

よって、春子さんは 13勝5敗 です。

 

 (2)【2】夏子さんが負けた回数を□回とすると、下の図3のように

Pic_2429a_2

夏子さんは、□回負け、□回勝ち、さらに8回勝ったことになり、

持ち点は、□×6+8×10 (点)増えます。

 

実際は600-310=290点 増えているので、

   □×6+8×10=290

なので、□=210÷6=35回 とわかります。

 

よって、夏子さんは35回負け、35+8=43回勝ち、

43勝35敗 です。

 

 

 (3)

●  1回の勝負で、2人の点数は5+3=8点の差がつきます。

●  2回勝負して、1勝1敗のとき、点数は元に戻ります。

最終的に16点差がついたことから、16÷8=2回、

Aが多く勝ったということです。

 

合計10回のじゃんけんなので、残りの10-2=8回 

については、4勝4敗の結果だったということです。

よって、Aは4+2=6回、勝ったということになります。

 

 

 (4)【1】1回のじゃんけんで、片方が勝ち、片方が負けると

3+1=4段 の差がつきます。花子さんが豊子さんより12段

高いところにいたということは、花子さんは豊子さんより、

   12÷4=3回 多く勝ったということになります。

 

 (4)【2】12回じゃんけんをして、22段上がったところにいるので

次のように式を作ることができます。

   3×○+1×△-1×□=22 で、○+△+□=12

あとは、○から順番にあてはめていきましょう。

   ○=12、11、10、9 のとき → 不可能

  ○=8 のとき → △=1、□=3 のとき可能

  ○=7 のとき → △=3、□=2 のとき可能

  ○=6 のとき → △=5、□=1 のとき可能

  ○=5 のとき → △=7、□=0 のとき可能

  ○=4 のとき → △=10必要なので、不可能

  ○=3,2,1,0 のとき → 不可能

以上より、豊子さんが勝った回数として考えられる回数は、

   5回、6回、7回、8回 です。

  

 

 奈良学園中学の過去問題集は → こちら

 雙葉中学の過去問題集は → こちら

 東大寺学園中学の過去問題集は → こちら

 豊島岡女子学園中学の過去問題集は → こちら

 奈良学園中学の他の問題は → こちら

 雙葉中学の他の問題は → こちら

 東大寺学園中学の他の問題は → こちら

 豊島岡女子学園中学の他の問題は → こちら

 

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