立体図形の体積 第22問 (白百合学園中学 2008年(平成20年度) 入試問題 算数)
問題 (白百合学園中学 2008年 入試問題 算数)
難易度★★★★
容積の異なる2つの円柱型の水そうA、Bがあります。
水そうBは水そうAより底面積も高さも大きいことがわかって
います。水そうAの高さは10cmです。水そうAちょうど1杯分
の水を水そうBへ入れたところ、水そうBの5.5cmの高さまで
水が入りました。このとき、次の問に答えなさい。
(1)上の状態から水そうBに入っている水を少しずつ水そうAに
移して、水の高さを同じにしました。このとき水の高さは何cm
になりますか。分数で答えなさい。
(2)再び、水そうAに入っている水を水そうBにすべて戻し、
水の入っている水そうBに、下の図のように水そうAを
沈めていきました。底がつくまで沈めたとき、水そうAには
高さ何cmまで水が入りますか。分数で答えなさい。
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解答
(1)水そうAの底面積をA、水そうBの底面積をB とします。
水そうAちょうど1杯分の水が、水そうB5.5cm分の水なので、
A×10=B×5.5 という体積の式ができます。
よって、A:B=5.5:10 ということがわかります。
次に、水そうA,B共に同じ水の高さにしたとき、□cmとすると、
水そうAの水の体積は、A×□
水そうBの水の体積は、B×□
なので、水そうA,Bに入っている水の体積比は、
A×□:B×□=A:B=5.5 : 10 です。
水そうに入っている同じ高さの水の体積比=底面積比
というのは基本です。
すべての水の量は、A×10c㎥ で、下の図1のように
この水を5.5:10 に分けた水が水そうA,Bに入っているので、
水そうAで考えると、入っている水の高さは、
10÷(10+5.5)×5.5=110/31=3と17/31(cm)
となります。
(2)Bの水の高さは5.5cmで、水そうAとBの底面積比は
5.5:10です。
下の図2のように、水そうAを水そうBの底につくまで沈めると、
水そうAが入った分だけ、水の高さが増えます。
水の高さが増えて、水そうAの高さ(10cm)より高くなると、
その分(図2の黄色い部分)が水そうAの中に入ります。
水そうAの底面積を【5.5】とすると、水そうBの残りの部分は
【10】-【5.5】=【4.5】となります。
水そうAが入ったことで、増える水の高さは、
【5.5】×5.5cm÷【4.5】=5.5×11/9 (cm)です。
これが、10cm-5.5cm=4.5cmより高ければ、
水そうAに水が入ります。
図2の黄色い部分の高さは、
5.5×11/9-4.5 (cm) で、
図2の黄色い部分の体積は、
(5.5×11/9-4.5)×【4.5】 (c㎥) で、
この体積が水そうAに入るので、そのときの水そうAの水の高さは、
(5.5×11/9-4.5)×【4.5】÷【5.5】
=(5.5×11/9-4.5)×9/11
=5.5-4.5×9/11
=(5.5×11-4.5×9)÷11
=20/11=1と9/11(cm) と求められます。
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