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2010年9月29日 (水)

立体図形の体積 第22問 (白百合学園中学 2008年(平成20年度) 入試問題 算数)

 

問題 (白百合学園中学 2008年 入試問題 算数) 

     難易度★★★★

 

 容積の異なる2つの円柱型の水そうA、Bがあります。

水そうBは水そうAより底面積も高さも大きいことがわかって

います。水そうAの高さは10cmです。水そうAちょうど1杯分

の水を水そうBへ入れたところ、水そうBの5.5cmの高さまで

水が入りました。このとき、次の問に答えなさい。

 

(1)上の状態から水そうBに入っている水を少しずつ水そうAに

   移して、水の高さを同じにしました。このとき水の高さは何cm

   になりますか。分数で答えなさい。

(2)再び、水そうAに入っている水を水そうBにすべて戻し、

   水の入っている水そうBに、下の図のように水そうAを

   沈めていきました。底がつくまで沈めたとき、水そうAには

   高さ何cmまで水が入りますか。分数で答えなさい。

Pic_1869q

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解答

 (1)水そうAの底面積をA水そうBの底面積をB とします。

 

水そうAちょうど1杯分の水が、水そうB5.5cm分の水なので、

  A×10=B×5.5 という体積の式ができます。

 

よって、A:B=5.5:10 ということがわかります。

 

次に、水そうA,B共に同じ水の高さにしたとき、□cmとすると、

 水そうAの水の体積は、A×□

  水そうBの水の体積は、B×□  

なので、水そうA,Bに入っている水の体積比は、

  A×□:B×□=A:B=5.5 : 10 です。

水そうに入っている同じ高さの水の体積比=底面積比

というのは基本です。

 

すべての水の量は、A×10c㎥ で、下の図1のように

この水を5.5:10 に分けた水が水そうA,Bに入っているので、

  Pic_1870a

水そうAで考えると、入っている水の高さは、

 10÷(10+5.5)×5.5=110/31=3と17/31(cm)

となります。

 

 (2)Bの水の高さは5.5cmで、水そうAとBの底面積比は

5.5:10です。

 

下の図2のように、水そうAを水そうBの底につくまで沈めると、

水そうAが入った分だけ、水の高さが増えます。

水の高さが増えて、水そうAの高さ(10cm)より高くなると、

その分(図2の黄色い部分)が水そうAの中に入ります。

      Pic_1871a

水そうAの底面積を【5.5】とすると、水そうBの残りの部分は

【10】-【5.5】=【4.5】となります。

 

水そうAが入ったことで、増える水の高さは、

 【5.5】×5.5cm÷【4.5】=5.5×11/9 (cm)です。

これが、10cm-5.5cm=4.5cmより高ければ、

水そうAに水が入ります。

 

図2の黄色い部分の高さは、

 5.5×11/9-4.5 (cm) で、

図2の黄色い部分の体積は、

 (5.5×11/9-4.5)×【4.5】 (c㎥) で、

この体積が水そうAに入るので、そのときの水そうAの水の高さは、

 (5.5×11/9-4.5)×【4.5】÷【5.5】

=(5.5×11/9-4.5)×9/11

=5.5-4.5×9/11

=(5.5×11-4.5×9)÷11

=20/11=1と9/11(cm) と求められます。

 

 

 白百合学園中学の過去問題集は → こちら

 白百合学園中学の他の問題は → こちら

 

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