場合の数 並べ方 第14問 (駒場東邦中学 2000年(平成12年度) 中学受験算数問題)
問題 (駒場東邦中学 2000年 受験算数問題) 難易度★★★★★
数字の「1」と「2」だけを使って、2つの4けたの整数を作ります。
作った2つの整数を、それぞれの同じけたにある数字同士をかける
ことを、「X * Y」で表すことにします。
たとえば、1221*2222=2442 、 2221*1121=2241
となります。このとき、次の問に答えなさい。
(1)作ることができる4けたの整数は何個ありますか。
(2)X*1111 を計算したところ、3の倍数になりました。
このとき、Xとして考えられるものを全て書きなさい。
(3)1212*Y を計算したところ、3の倍数になりました。
このとき、Yとして考えられるものを全て書きなさい。
(4)1111、1212、X、Y の4つの4けたの整数から
2つを選んで「*」を用いた計算をしたところ、
どの計算結果も3の倍数になりました。
X,Yとして考えられる組み合わせを全て書きなさい。
ただし、XよりもYの方が大きい整数とします。
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解答
(1)一の位、十の位、百の位、千の位、すべて1か2の2通りの
数字を組み合わせるので、2×2×2×2=16通り の整数を作る
ことができます。
(2)4けたの整数Xを、「ABCD」と考えます。
すると、X*1111=ABCD * 1111=ABCD となります。
整数ABCDが3の倍数のとき、A+B+C+D=3の倍数です。
(3の倍数の性質は → こちら を参照)
A,B,C,Dは「1」、「2」のどちらかなので、4つの数字が
「1,1,2,2」のときだけ、1+1+2+2=6で、3の倍数になり、
このときの「A,B,C,D」の組み合わせは、
1と1がとなり合っているもの → 1122,2112,2211
1と1がはなれているもの → 1221,1212,2121
以上6通り となります。
(3)4けたの整数Yについて、同様に「ABCD」としてみます。
1212*Y=1212 * ABCD=A 2×B C 2×D となります。
これが3の倍数なので、A+2×B+C+2×D=3の倍数 です。
A,B,C,Dは「1」か「2」のどちらかなので、
2×B、2×D は、「2」か「4」 ですね。
いろいろ解き方はあると思いますが、
2×B、2×Dの値によって考えてみます。
B,Dが共に1のとき、2×B+2×D=2+2=4なので、
A+C=2ならば、合計して4+2=6で3の倍数になります。
よって、(A,C)=(1,1)となればよく、1111 があてはまります。
B,Dの片方が1、片方が2のとき、2×B+2×D=6になるので、
A+2×B+C+2×D=3の倍数になるためには、A+Cも3の
倍数になればよく、(A,C)=(1,2)または(2,1)です。
よって、1122、2112、1221、2211 があります。
最後に、B,Dが共に2のとき、A+2×B+C+2×D=3の倍数に
なるのは、2×B+2×D=8なので、A+C=4のときで、
(A,C)=(2,2)で、2222 があてはまります。
よって、Y=1111,1122,2112,1221,2211,2222
の6通り が考えられます。
(4)1111、1212、X、Y から、どの2つを組み合わせて計算しても
3の倍数になるので、当然1111*1212=1212で3の倍数です。
X*1111を満たすXは(2)の6通りでした。
1212*Yを満たすYは(3)の6通りでした。
確認することは、
X*Y の結果が3の倍数かどうか
X*1212 の結果が3の倍数かどうか
Y*1111 の結果が3の倍数かどうか の3つについてです。
まず、簡単なY*1111について調べます。
Y=1111,1122,2112,1221,2211,2222 なので、
Y*1111=1111,1122,2112,1221,2211,2222 となり、
3の倍数となるのは、1122,2112,1221,2211 の4通りです。
次に、X*1212について調べます。
X=1122,2112,2211、1221,1212,2121 で、
計算結果は順に1224、2214、2412、1422、1414、2222
となり、Xのうち1212,2121のときは3の倍数になりません。
よって、X=1122、2112、2211、1221 の4通りに限られます。
最後に、X*Yについて調べます。
X=1122、2112、2211、1221
Y=1122、2112、1221、2211
ここで、XよりもYの方が大きい整数という条件があるので、
小さい順に並べてみましょう。
X=1122、1221、2112、2211
Y=1122、1221、2112、2211 まったく同じ整数ですね。
X*Yについて必要な場合を計算すると(合計6通り)
1122*1221=1242・・・3の倍数
1122*2112=2124・・・3の倍数
1122*2211=2222
1221*2112=2222
1221*2211=2421・・・3の倍数
2112*2211=4212・・・3の倍数
以上より、(X,Y)の組み合わせとして成り立つのは、
(1122、1221)、(1122、2112)、
(1221、2211)、(2112、2211)
以上の4通り となります。
駒場東邦中学の他の問題は → こちら
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