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2009年11月 5日 (木)

図形の移動 第9問 (開成中学 2007年(平成19年度) 算数受験問題)

 

問題 (開成中学 2007年 算数受験問題) 難易度★★★★

 

下の図のような長方形PQRSと角Bが直角である直角三角形

ABCがあります。長方形PQRSのまわりを三角形ABCを次の

ように回転させます。ただし、はじめ点Aは点Pに、点Bは辺PS上

にあるものとします。

       Pic_0644q

① 三角形ABCを点Bを中心に、点Cと点Sに重なるまで時計回り

   に回転させます。

② 次に三角形ABCを点Cを中心に、点Aと点Rが重なるまで時計

   回りに回転させます。

③ 次に三角形ABCを点Aを中心に、点Bが辺QR上にくるまで

   時計回りに回転させます。

 

 (1)この回転を通して、三角形ABCが動いた部分を太線で囲み

    図示しなさい。

 (2)(1)で図示した太線の長さを答えなさい。ただし、答えは

    小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めなさい。

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解答

 (1)①、②、③の手順で三角形ABCを回転させると、

図1のようになります。

   Pic_0645a

(2) 図1の各点について、T,U,B’,C’として図2のようにし、

円周のPからTの部分までの部分を、TからUまでの部分を

UからC’までの部分をとします。

    Pic_0646a

三角形RSUは、RS=SU=RU=5cmなので、正三角形です。

 

ⅡとⅢの長さの求め方が問題になります。

扇形STUと扇形RUC’の中心角をそれぞれ求めるのは難題です。

しかし、両方とも半径5cmなので、中心角の和を求めれば、

Ⅱ、Ⅲの長さの和を求めることができます。

 

下の図3からわかるように、

角度①+角度②=(360-90)×2=540度です。

   Pic_0647a

ここで、三角形RSUは正三角形だったので、

角SRU+角RSU=120度です。

 

また、角PST+角B’RC’=90度です。

 

よって、扇形STUと扇形RUC’の中心角の和

=540-(120+90)=330度 ということがわかります。

 

よって、太線のそれぞれの部分の長さは、

PS+SR+RB’+B’C’=7+5+4+3=19 (cm)

Ⅰの長さ=4×2×3.14×90/360=2×3.14 (cm)

Ⅱの長さ+Ⅲの長さ=5×2×3.14 × 330/360

             =55/6 × 3.14 (cm)

これらを合計すると、

19+(2+55/6)×3.14=19+35.06 ≒ 54.1 (cm)

となります。

   

動画による三角形の移動の様子は → こちら

 

 

 開成中学の過去問題集は → こちら

 開成中学の他の問題は → こちら

 

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