立体図形の体積 第5問 (洛星中学 2009年 算数入試問題)
問題 (洛星中学 2009年 算数入試問題) 難易度★★★★
ふたのない円柱の形をした容器が3個あります。これらの容器の
側面積はすべて等しく、底面が一番大きな容器の高さは12cm
です。底面が一番大きな容器の内側に、他の2個の容器を入れて、
真上から見たところ、図のようになりました。
こうしてできた容器のすべての部分に水を満たしました。
ただし、内側の容器の底は外側の容器の底にぴったりくっついて
いて、すきまに水は入らないものとします。また、容器の厚さは
考えないものとし、円周率は3.14とします。
(1)この容器に入っている水の体積を求めなさい。
(2)この容器の水にふれている(水にぬれている)部分の面積を
求めなさい。ただし、容器の内側と外側は区別するものと
します。
----------------------------------------------
----------------------------------------------
解答
(1)まず、それぞれの容器の高さを求めます。大、中、小の
容器の側面積は、中、小の容器の高さを□cm、○cmとすると、
大:6×2×3.14×12cm
中:4×2×3.14×□cm
小:2×2×3.14×○cm
これらがすべて等しいことから、
6×12=4×□=2×○ より □=18cm、○=36cm
と高さをそれぞれ求められるので、入っている水の体積は、
6×6×3.14×12+4×4×3.14×18
+2×2×3.14×36
として計算すると、誤りです。
なぜなら、中、小の容器の下側12cmの部分は、
大の容器の中に入っているからです。
中、小の容器が大の容器から出ている部分の高さは、
それぞれ18-12=6cm、36-12=24cm ですので、
容器に入っている水の体積は、
6×6×3.14×12+4×4×3.14×6+2×2×3.14×24
=3.14×12×(36+8+8)
=3.14×12×52
=1959.36c㎥
となります。
(2)水にふれている部分の面積は、まず底面、次に
3つの容器の側面積(3つとも等しい)、さらに、中、小の容器の
大の容器の中に入っている部分(外側)に分けられます。
中、小の容器の、大の容器の中に入っている部分は、
それぞれ12cmなので、中の容器の側面積の2/3、
小の容器の側面積の1/3で、中、小の容器の側面積は
等しいので、これらは2/3+1/3=1となり、側面積1つ分に
相当します。
よって、水にふれている部分の面積は、
6×6×3.14+6×2×3.14×12×(3+1)
=6×6×3.14×(1+16)=36×17×3.14
=1921.68c㎡
となります。
洛星中学の他の問題は → こちら
| 固定リンク
« 規則性の問題 数の並び 第11問 循環小数 (開成中学 2006年 受験算数問題) | トップページ | 立体図形の切り口 第12問 (立教新座中学 2007年(平成19年度) 算数入試問題) »
コメント