立体図形の表面積 第2問 (麻布中学 2008年(平成20年度) 入試算数問題)
問題 (麻布中学 2008年 入試算数問題) 難易度★★★★
たて3cm、横4cm、高さ5cmの直方体があります。
この直方体の面のうち、2辺の長さが
3cmと4cmの長方形の面を面①
4cmと5cmの長方形の面を面②
5cmと3cmの長方形の面を面③ とします。
このとき、次の問に答えなさい。
(1)この直方体を面①,面②,面③に平行な面で、それぞれ
1回、1回、2回切って、小さい直方体を作ります。
このとき直方体は何個できますか。また、それらの小さい
直方体の表面積の合計を求めなさい。
(2)この直方体を面①,面②,面③に平行な面で、それぞれ
A回、B回、C回切ったところ、小さな直方体が90個でき、
これらの直方体の表面積の合計は462c㎥ でした。
A,B,Cにあてはまる数を答えなさい。
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解説
立体図形の表面積 第1問を、より難しくした問題です。
(1)同じ方向で1回切ると立体の数は2個に、
2回切ると立体は3個に増えるので、1回、1回、2回と切ると、
1(元の数は1)×2×2×3=12個の直方体になります。
次に、このときの表面積について考えると、平行な面で
切ったときに増える表面積は、平行な面の面積×2です。
①に平行な面で1回、②に平行な面で1回、③に平行な面で2回
切ったので、①の面積×2+②の面積×2+③の面積×4 が
元の直方体より増えます。
元の直方体の表面積が
(3×4+4×5+5×3)×2=94c㎡
なので、合計の表面積は、
94+3×4×2+4×5×2+5×3×4=218c㎡
となります。
(2) (1)と同様に考えると、
(A+1)×(B+1)×(C+1)=90個
表面積は、
94+12×2×A+20×2×B+15×2×C=462c㎡
この2つの式が成り立ちます。
表面積の式をまとめると、
24×A+40×B+30×C=368
となります。ここからA,B,Cを調べることにします。
24,30,40の中で40が最も大きい数字なので、Bを基準に
調べると、
B=9のとき、式は成り立ちません。
B=8のとき、A=2、C=0 で式が成り立ちます。
B=7のとき、24×A+30×C=88 にあてはまるA,Cはない
B=6のとき、24×A+30×C=128 にあてはまるA,Cはない
B=5のとき、24×A+30×C=168 のとき、
A=7、C=0 A=2、C=4 の2つがあります。
B=4のとき、24×A+30×C=208 にあてはまるA,Cはない
B=3のとき、24×A+30×C=248 にあてはまるA,Cはない
B=2のとき、24×A+30×C=288 のとき
A=2、C=8 A=7、C=4 A=12、C=0 の3つ
B=1のとき、24×A+30×C=328 にあてはまるA,Cはない
B=0のとき、24×A+30×C=368 にあてはまるA,Cはない
以上の結果からは、(A,B,C)は
(2,8,0)、(2,5,4)、(7,5,0)、(2,2,8)、(7,2,4)、
(12,2、0) の6組がありえることになります。
さらに、(A+1)×(B+1)×(C+1)=90を満たすかを調べると、
これを満たすものは、(2,5,4)だけであることがわかるので、
A=2回、B=5回、C=4回 となります。
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