規則性の問題 数の並び 第11問 循環小数 (開成中学 2006年 受験算数問題)
問題 (開成中学 2006年 受験算数問題) 難易度★★★
a、bは整数で、a の方がbよりも大きいとします。このとき分数b/a
に対して、数<b/a>を次のように定めます。
割り算b÷a をして、小数点以下どこまでも割り切れないときは、
ある数字の並びがくり返し現れるので、下の例1,2のように、
くり返しの1つ目より後ろに続く部分を切り捨てて、それを<b/a>
と定めます。
割り算b÷a が小数第何位かで割り切れるときは、例3のように
それをそのまま<b/a>と定めます。
例1 3/11=0.2727・・・ なので、<3/11>=0.27 です。
例2 3/22=0.13636・・・ なので、<3/22>=0.136 です。
例3 3/16=0.1875 なので、<3/16>=0.1875 です。
(1) <17/37>、および、17/37 - <17/37> を計算
しなさい。ただし、答えは分数で表し、約分できるときは必ず
約分すること。
(2) □の中に同じ整数を入れて、3/□ - <3/□>と、
3/□ × 1/1000000 を計算します。30以下の整数を
入れてこの計算をしたところ、2つの計算の結果が等しくなる
整数が3個だけありました。この3個の整数を答えなさい。
また、それぞれの場合について<3/□>を小数で表しなさい。
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解答
(1)17/37を計算すると、0.459459・・・となるので、
<17/37>=0.459=459/1000 となります。
459=9×51=9×3×17 なので、1000と約分できません。
次に、17/37 - <17/37>を計算すると、0.000459459・・・
となります。これは、17/37 ÷ 1000 を計算したものと同じです。
よって、答えは、17/37000 です。
(2)(1)から、3/□ - <3/□>の計算をすると、
3/□の小数部分のくり返し現れる部分の最初の第1部分がなくなる
ということがわかります。
3/□ - <3/□> と 3/□ × 1/1000000 が等しいという
ことは、くり返し現れる部分が、6個ずつのくり返し、または
1個+5個のくり返し、または2個+4個のくりかえし、3個+4個の
くり返し、なのではないかと想像できると思います。
6個のくり返しとしてまず思い浮かぶのは、
1/7=0.142857142857・・・ です。
そこで、3/7を計算すると、0.4285714285714285714・・・なので、
<3/7>=0.428571 となり、条件を満たします。
さらに、□=7×3=21にすれば、<3/21>=0.142857 なので、
条件を満たします。
次に、7の倍数として、3/14 と 3/28を検証すると、
3/14=0.2142857142857・・・なので、
<3/14>=0.2142857→×
3/28=0.107142857142857 なので、×
残りの1つは、計算力の問題になると思います。
片っ端から計算するしかないでしょう。
4から12までは、7以外に条件に合うものはないです。
13を計算すると、3/13=0.230769230769・・・なので、
<3/13>=0.230769 となり、条件に合います。
よって、答えは7,13,21で、
<3/7>=0.428571
<3/13>=0.230769
<3/21>=0.142857
となります。
小さい方から調べるとすぐ13がわかりますが、大きい方(29など)
から計算し始めたりすると、答えになかなかたどりつかないですね。
運やひらめきも実力のうちといったところでしょう。
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