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2009年8月19日 (水)

数の性質 第15問 (大阪星光学院 2008年(平成20年度) 受験算数問題)

問題 (大阪星光学院中学 2008年 受験算数問題)

     難易度★★★★

 

 8g、9g、10gの重りがたくさんあります。これを用いて

違う重さの重りを作ろうと思います。たとえば、8gと9gの

重りを1個ずつ用いれば17gの重りができます。

このとき次の問いに答えなさい。 

 (1)9g、10gの重りだけを使うとき、作れない重りのうち

最も重いものは何gか答えなさい。

 (2)8g、9gの重りだけを使うとき、作れない重りのうち

最も重いものは何gか答えなさい。

 (3)8g、9g、10gの重りをすべて用いるとき、作れない重りの

うち最も重いものは何gか答えなさい。

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解答

 (1)9,10を用いて、足し算だけで作れる整数を考えます。

1けたでは、もちろん9、10のみです。

10台では18(9+9)、19(9+10)、20(10+10)

20台では27(9+9+9)、28(9+9+10)、29(9+10+10)、

30(10+10+10)のように、9×○~10×○までの間なら

作ることができます。これを表にすると、

Pic_0314_2

90以上になるとすべて表現できます。

91=81+10、92=82+10 など。

よって、作れない重りで最も重いものは71g となります。

   

 (2)(1)と同じように8,9で作れる整数について考えます。

すると、8×○~9×○の間は表現できますので、表にすると、

Pic_0315_2

作れない重りで最も重いものは、55g のものとわかります。 

   

 (3)8,9,10で作れる整数を考えると、(1)の表と(2)の表を

重ねてみればわかります。

Pic_0316

青:9,10gで作れるもの

黄:8,9gで作れるもの

肌色:両方の重なり。

よって、作れない重りのうち最も重いものは31g です。

    

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コメント

表を使わず論理で考えると(1)はXgの重さを作れるなら9gの重りを足すことでX+9gの重さも作ることができます。
よってXg、X+1g、X+2g、…、X+8gの重さを作れるならXg以上の重さを作ることができると言えます。
また9gの重り1個を10gの重りに変えることによって重さを1g増やすことができます。
これらを合わせて考えると、9gの重りが8個ある場合(72g)9gの重りを10gに変えることで1~8gまで自由に増やすことができます。
ゆえに72g以上の重さは作ることができると言えます。
71gを作れるかを考えると、重りを8個使う場合は最低でも9g×8=72gになる。重りを7個使う場合は最大でも10g×7=70gにしかならない。
ゆえに71gは作ることができないことが確認できます。
よって答えは71gと分かります。
(2)は8gが7個(56g)あれば9gの重りに変えることによって56~63gを作ることができ、また8gの重りを足すことで64g以上の重さを作れます。
ゆえに56g以上の重さは作ることができる。
重りが7個の場合は8×7=56なので最低でも56gになる。重りが6個の場合は9×6=54なので最大でも54gにしかならない。
よって55gは作れないことが分かり、答えは55gと分かります。
(3)は8gの重りを9gもしくは10gの重りに変えることによって1もしくは2g増やすことができる。
よって8gが4個(32g)を9もしくは10gの重りに変えることによって32~40gを作ることができるので32g以上は作ることができる。
重りが4個の場合は8×4=32なので最低でも32gになる。重りが3個の場合は10×3=30なので最大でも30gにしかならない。
よって31gは作れないことが分かり、答えは31gになります。

投稿: 万打無 | 2010年12月 9日 (木) 12時19分

万打無さま、コメントありがとうございます。

表を用いない論理的な解法、完璧だと思います。
かなり頭を使う問題だと思いますが、論理的思考が
きたえられそうですね。

またお気づきの点がございましたら、コメント
よろしくお願いいたします。

投稿: 桜組 | 2010年12月13日 (月) 12時37分

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